平成16年8月

8月24日(火)

ちょろちゃん1号

【21252】

 このところ、すっかり秋めき、我が家に棲み着くとかげのちょろちゃんがすっかり影を潜めていた。が、今日の暑さに呼び出され向日葵の葉の上で、安息の時間を貪っていた。実はこのとかげのちょろちゃん・・・一匹ではない。庭に玄関に道路にとありとあらゆる場所で遭遇するので、とりあえず目の前にいる奴を、ちょろちゃんと認定しているのだ。今日も、庭のちょろちゃんをカメラに納めた後、我が家の玄関前の自転車置き場で、ちょろちゃん2号、3号と接近遭遇。一体全体この家のぐるりには何匹のちょろちゃんがいるのだろう。先日は塀にへばりついた数匹の白っちゃけたとかげを見つけたので近寄った途端に、じたばたとがに股の足で這いつくばりながら猛烈な急上昇。驚きあきれてみると、それはかなり大きめなヤモリたちだった。それからは、かれらをやっちゃん1号、2号と呼ぶことにしたが、夕刻に出会うためコウモリと同じで写真を撮るチャンスがないのが残念。

8月18日(水)

お気楽な一日

【21246】

 お盆も終わり、なにやら気合いの入らない八月後半、俺にとっての仕事始めの火曜の夕刻の出勤時は、大粒の雨が地べたをぬらしどろりどろりと上空で雷鳴まで、轟いている。「くそっ雨かぁ〜世の中お盆明けでオリンピック・・・これじゃぁ暇だろうな!あぁ〜あ」。坂道を傘を掲げた片手乗りでこぐ自転車に欠ける力も、次第次第に失せてくる。
店先にある見知った焼き肉屋の店主の挨拶に、半濡れになった体を身震いしながら「うぅ〜やんなっちゃう」と生返事で、階段を駆け上がり開店準備のルーティーン作業に入る。しかし出勤時の思惑とは裏腹に、いきなり乱入してきた「血と骨」の作家先生と編集者のお歴々連中。しばしの後に元プロデューサーのYさん。映画雑誌の編集子Kちゃん。ライダー仲間のS。新宿ゴールデン街のお店のオーナーNくんと、近じかその街でお店を出すという、そのお仲間のO女子。映画業界のN氏となにやらに賑わいを見せるカウンター。
こんな日にかぎって・・・変なものである。ヘンであるといえば、この日、カウンターに陣取った連中の会話の最中、男同士の気安さから話の流れで、便所談義に発展した。
やれ外国の小便器は足が届かなかったの、あわてて入った便所で洋便器の尻あての蓋を下ろさず座ったらすっぽり尻がはまって漏らしてしまっただの、やいのやいのの大騒ぎ。
「あのさぁ〜俺さぁ〜どこの洋便器に座っても便器が小さいような気がしてしようがないんだ。だってさぁ〜チンコの先っぽがどうしても当たってしまうんだよなぁ〜、俺ってかなりの巨根てこと何だなぁ〜これって!」と、見知った連中の気安さから年甲斐もなく自慢げに暴言を吐いてしまった。が、間髪入れずにライダーSとKちゃん「そうそうあれって結構あたるんだよなぁ〜、だけど俺ってそれほどのものではないけどなぁ〜」「そうそう」。「あららってことは結構みんな当たってるんだぁ〜ちぇ勘違いだったのかぁ!」。そこに口を挟んだYさん、よせばいいのに「俺って当たったことないなぁ〜・・・・!」。「それっていわゆる・・・極小ってことじゃないかぁ〜〜」。全員大爆笑!
なんとも罪のない会話が間断無く続き、やがて夜が更けてゆく、お気楽な阿佐ヶ谷の一日。「良き哉 友 なすかぼちゃ・・・」武者小路。一日はこんな続きでいいのだろうよ。

8月13日(金)

達人

【21241】

 油煙の立つや夏原狩りの犬 伊丹十三 (解釈:昔の日本人ポップス歌手がプレスリーの"Hound Dog"の"You ain't nothin' but a Hound Dog"の聴覚訳である)
この俳句を、Yさんに聞かされたときは意味が分かるづ呆然としてしまった。しばしの間のあと「プレスリーの曲だよ・・ほらユエン・ナツバラ・ハンドック」。これには思わず大笑いしてしまった。さすがの達人伊丹十三、しゃれた遊び心なのである。惜しい人を失った。映画はもとより日本文化の大いなる損失である。そして、きょう久しぶりに俺の許にきてくれた達人崔洋一監督も、日頃の活躍もさりながら、今年、日本映画監督協会理事長に推されたことからしても、これからの日本にとって大いなる遺産になる人であることは、確かなのだ。今秋公開される映画「血と骨」は、かなりの期待を持って、公開が待たれる作品である。

8月9日(月)

蝉、時雨れる・・・それ以前

【21237】

 朝から晩まで善福寺川周辺は「やかましぃぃぃ〜〜」と怒鳴り散らしたくなる蝉しぐれ。ただ今午前0時半、我が家の中まで進入する蝉たちの生命の証。その原点を見つけた。 数日前、しじみとの明け方前の散歩の最中に川沿いにぽつんと灯る街路灯の下にあるベンチに腰を下ろし、ちょいと一服とたばこをふかしながら見上げたクヌギの大木に驚愕。
クヌギの根本、数メートル上から樹上にかけて蝉の抜け殻が大縦列でズラーと並んでいるではないか。いや、よく見ればまだまだ琥珀色した羽化まえのずっしりと身の詰まったもの、羽化したばかりでまだ体全体が白い奴、すでに羽化して蝉の形態を整えているもの、街路灯の明かりに誕生の喜びをいっぱいに飛び回っているもの啼き叫んでいるいるもの、はたまた緑の葉の裏には、がっしりとしがみついた空蝉の姿や様々な形態の蝉が、もうこれは数え切れぬほどに、びっしぃぃとへばりついて、かなり異様な景色で気持ち悪い。 写真で多少はその気配を理解してもらえそうな気がするが・・・まぁ〜これはあの場景すべてを見た者でなければわからないだろう。とにかく我が人生で、初めての経験である。先日も、我が家に来訪された田舎自慢のkさんを、夏の涼味満点な夜の川を見ながら飲むビールのうまさ体験ツアーがてら、件のベンチになんの前触れもなく招待してみた。
ベンチに座り何気なく彼はビールを呷る。と眼前にある現実に「うっつわぁ〜これは・・・すごいすごすぎる」と絶叫。さすがの田舎自慢のkさんもクリビツテンギョウ。
これを見て「是非ともこれは見たい」と、ご希望の方があれば、夏季限定明け方の善福寺川蝉の誕生ラッシュ・ツアーに、おつきあいしましょう?ビールはご自身でね!

8月7日(土)

ダブルベース

【21235】

 阿佐ヶ谷ジャズストリートを盛り上げるイヴェントのひとつである七夕ジャズに参加した、スターダストのライヴ井野信義、鈴木良雄のダブルベースを聴きに行ってきた。
井野チンとは例のエジソンエンジンが今年の春先に高田馬場のホットハウスでやったとき以来・・・ということは半年ものあいだご無沙汰していたということなのだ。
そういえば我々の年代も寄る年波なのか、旧知の友人知人たちとの無沙汰が相次いでいるのも寂しい限りである。というわけではないが、今日のライヴは特に楽しみにしていた。しかし、旧友なんてものは会ってしまうと、恒例の握手を交わしながらの会話も「おっ元気!」「うぅ〜まぁなぁ〜」てなもんで、話す内容もない。これが男同士のつきあいだ。今日は金曜日、残念ながら夜の仕事が待つ身としては9時過ぎの一部で帰らざるを得ないので、しっかり拝聴していこうと思いきや、カウンターから「誰かカメラないのぉ〜」声。ということは、常備カメラを携帯している俺の出番ということで、ナイスショットを狙いながらのリスニングは、これがなかなか難しくショットに気が行き音が身にはいらない。それでも、サマータイムとバーモントの月の二曲は、カメラを置いて、じっくり、みっちり、ばっちりとベテランの味ino&chinさんスーパーベース・ワールドに没頭できた。
数ヶ月ぶりのライヴステージでのすばらしい体験・・・やはりジャズはいい・・・ライヴはいい・・・惚れたやつの演奏はいい。素晴らしい芸術家には、いいファンがいるのだ。

8月6日(金)

ちょろちゃん

【21234】

 表に出るといつもの小物が素早い動きで俺の足先をしゅるしゅるとすり抜けて、玄関まえの端木の根本でじっとうずくまっている。このかたちがやつの隠れ蓑の術らしい。
己の隠れ蓑の術中に入っている姿にそうとう自信があると見えて、やつの顔面30センチほどにちか寄っても微動だにしない。相当な自信家と見た。その自信に敬意をはらい、そのりりしい姿をカメラに納めてみたら・・・首を軽く持ち上げ、笹の葉をしっかりと右足で掴まえているその姿の凛々しさ、愛くるしさには、微笑まずにはいられなかった。
さて、今日は阿佐ヶ谷のジャズの店スターダストで、井野信義、鈴木良雄さんのダブルベースのライヴを聞きに行くことになっている。どんな演奏になるのか今から興味津々!

8月1日(日)

国民の司法参加

【21229】

 えらいことです国民の司法参加。たてまえは「市民の、市民による、市民のための司法」。ちなみに職業裁判官にすべてを委ねているのは、先進国のうち日本のみだそうです。また聞きしたところでは、一年間で日本国民120人に1人の割合という高確率な抽選によって陪審員として選ばれ裁判所にて採決まで、強制的につき合わなければならないのだ。 おまけに陪審員として参加する限りは、陪審員の任を解かれたあとも、事件そのもの総ての内容に関することへの守秘義務を課せられ、犯せば重罰が待っているという恐ろしさ。もし、その任が俺に回ってきたときのことを考えると・・・その守秘義務という恐ろしい重圧に「誰かに言いたいのだぁ〜〜」で、俺自身が百パーセント自滅してしまうだろう。それではどのような裁判を担当するかというと、最終的には死刑宣告まである殺人や傷害致死などの重大犯罪についての裁判が裁判員制度の対象だというからなんとも恐ろしい。これほどまでに 疲労困憊している国民にたいして、そんな寝覚めの悪いことを義務として国会通過させちまうとは・・・つくづくい時の総理大臣に怒りの矛先を向けたくなってくる。
「人の不幸は密の味」が大好きとが本性。そんな性を思いっきり懐に忍ばせている俺。マジに俺が陪審員に振り当てられたら・・・・・・・・黙していられるだろうか・・・。
120人に1人の確率、かなりの確率で身近にもそうした苦渋を抱え込んだ人たちで溢れかえるだろうし、そんな重苦しい世の中を考えただけでも、そら恐ろしい気がしてくる。
まぁ〜生来、くじ運は天下一品の悪運なので・・・まずあたることはないだろうが、もし当たったら、俺は確実に大酒飲んで酔っぱらって、喋っちまって、御用だ!だろうな。
んなことを書いている馬鹿な男の日記を、陪審員抽選員、審査員の人が読んでくれていたらと思うと・・・すごくうれしい。あぁこれもくじ運みたいなものだからこれもだめだ。