2005年6月 平成17年6月阿佐谷人類万象亜目写真

6月25日(土)

切り捨てる・・・

【21526】

 映画鑑賞を月に10本以上と自分に言い聞かせていることを以前書いた。そして今日現在、スカパーTVイマジカで観たアラン・レネ監督の「恋するシャンソン」(98)で59本。
劇場映画での鑑賞が是と吼えていたころは「映画をTVやビデオなどで観るヤツは邪道」と切り捨てた。思うに心狭き自我の世界に耽る男であったことかと反省することしきりである。
しかし人として生まれ人生の歩みの途中で、素晴らしき人生をおくるためのこだわりを持つ人々たちと出合うと、無闇に切り捨てられることがある。小生も若く愚かな時代に多々ある。たとえば、ある酒場。カウンターに頬杖を付き、水割りのグラスを揺すりながら飲むアルコールにブレンドされた人生のこだわりにこだわることによって、忘我の世界に酔う常連たち。マスターがレコードをかけ替える。俺の隣の赤ら顔の酒焼け男「きみぃジャズのお店をやっているそうだが、クラッシックもまたいいだろう?うんチョピンはいいねぇうん実にいい!」俺「チョピン?」赤ら顔「うぅ〜ん!きみぃ〜チョピンを知らずして音楽を語るなかれだよ、ねぇ〜マスター」俺「くっそう〜酒まずぅ〜」酒焼け男「ふん。きみはジャズかぁ〜」。 この日一日チョピンがなんだか教えてもらえず小僧は愚かの手ひどい扱い。翌日、図書館に直行、クラシック辞典を調べるもチョピンわからず。チョピンて誰なんだくっそうぉ〜〜。 その数日後、くだんの酒場。俺「ねぇ〜マスターこの間さぁ〜○○さんが言っていたチョピンだけどさぁ〜悔しいけど教えてくれる」マスター「あぁ〜ショパンのことね」俺「???」マスター「CHOPIN=ショパンね」俺「・・・・・・」。まぁ〜これなんかまだまだかわいげな体験談。消したい過去もあるほどの体験も、いぃ〜っぱいなんてものではない小生なのだ。ああれっなんの話をしてるのやら、大脱線・・・これもまた雑記ということ。書くのも飽きたので・・・今日はこれまで。

6月17日(金)

牧野直也くん写真展によせて

【21518】

 吐夢の壁面ギャラリーで写真展を開催中の牧野直也くん。この写真展に先駆けて先月には音楽之友社から自著「レゲエ入門」を刊行。そして写真展の作品に強い感動をもらった。
この写真展のために書かれた彼のコメントがここにある。その中で特に心を動かされた言葉がある。吐夢までこられない方もいるようなので、ここに抜粋しておこう。
「・・・わたしがもっているアルバムに「Halfway to Paraaadise」という曲が入っている。・・・旅の最中、たびたびわたしは「Halfway to Paraaadise」をくちすさんんだ。・・・3年ほど前に、30余年つきあった友人が亡くなった。友人などという言葉では尽くせない、深い関係に在った。私の想念の半ばは、その男との対話の中で醸成されていったものといっても良いくらいだ。私が2年あまりの長い旅をしている間に、彼の病魔は進行し、戻ってきてからは些細なことで喧嘩になり、碌な話もできないままに、永遠の別れとなった。
従って、その男は私の旅の話も、その結果として書き上げた旅の記録も、撮り続けた写真も、何も眼にしていない。誰に伝えたいと言って、その男にこそ、私は自分が旅の中で掴みとっ
たものを伝えたかった。彼は、必ずわたしが「世界の果て」で視たものを理解するにちがいない。いや、いまもそのhalfwayにある木の下に座って、私が来るのを待っているに違いないのだ。」2005年6月 牧野直也
牧野くんも文中の亡き友人山田明も、阿佐ヶ谷に根を下ろしJAZZ屋稼業を生業とした小生の店の常連として、17歳の高校生だった頃から30有余年の長きに渡るつき合いをしている。2001年の11月、小生の店の35周年記念CD完成を祝う新宿PIT INNライヴに仲間とやってきた山田明。それからわずか3ヶ月、翌年の2月に病魔に勝てず逝去。彼を見たのはそれが最後になる、なんという無念。いや、小生の無念にまさる心の痛手を負った牧野くん。そして今回、あのような言葉で呻き写真展会場を吐夢に選んだ牧野くんの心を、山田明に伝えることができたら・・・と思う。因みに亡くなった山田明の遺品であるJAZZのレコードは吐夢に、SOULのレコードは鈍我楽で保管してある。人生に深く関わる仲間たちへ伝わることを・・・。

6月16日(木)

コスメの魔法2

【21517】

 おバカなTV番組、決して見てくれるなと普段から諭し続けているのに、隙があれば覗こうとしている我が愚妻。分かる気もしないではないが、君は元来根が軽いんだからね!と諭す。ある日、テレビの前に陣取りウヒャハッハぁ〜と大笑いしている我が愚妻に、オイッまたそんな番組見てるのかとむかっ腹。「だってぇ〜ほらほら見てみて!」と、テレビを指さす。
見れば、日頃見慣れた女優三浦伸子ちゃんの大きな顔が画面一杯に映し出されている。それは午後の1時頃から始まるいわゆるヒルドラで「コスメの魔法2」という、くだらない番組。
そういえば、以前もコスメの魔法という番組があり、彼女や大鶴義丹、、梶村ともみ、金久美子さんたち阿佐ヶ谷にゆかりの人たちがレギュラーで出演していたのを、思いだした。
残念ながら、金久美子さんは先年急逝されてこの番組には出演していないが、ほとんど前作と同じレギュラー陣で放送されている。先日は、植村結子が単発で出演。後日には、近藤弐吉、吐夢常連k氏の相方でもある石井ひとみちゃんも出演が決まっているという。そんなことで小生もちょいと覗いてみたら、アングラな気配が出入りしている実に妙なドラマであった。小生、大河ドラマをはじめこうしたテレビドラマはほとんど見たことがないが、ひょっとするとこの番組。ヒルドラのカルトになるのではないかと、妙な期待感を抱いてしまったのだ。


6月14日(火)

ブルーマンデイ

【21515】

 いつもながらのブルーマンデイ。梅雨入りしたこともあり実に鬱陶しい。何でこうまで月曜日に集中してブルーなニュースが飛び込んでくるのか、誰が言ったかブルーマンデイ。
そもそもブルーマンデイとはサラリーマン的人生な輩にある現象で、誰でも彼でもにある現象とは違う。が、例の大きな惨事も、あれもこれもトラブルの日は月曜日に集中している。
昨日の月曜。休日なので相方と二人で外で食事でもしようかという時に飛び込んできた、恩愛ある方の訃報電話の内容に驚愕。メールを開けば離婚の知らせ。あぁブルーマンデイ。気を取り直し、行きつけの店玉九で軽く腹を満たし酒を飲む、飲む、飲む酒は飲め飲め飲むならば・・・飲み始めたのが8時頃。何軒かはしごの後、相方とふらりゆらりと無事帰宅。
時計を見ると午前2時半。相方はさっさと二階に上がりバタンキュウ。小生胸に溜まったもやもや消えず。ずんと立ち上がり財布をも一度懐中におさめ家を出て青梅街道に向かい急ぎ足。タクシーを拾い向かうは新宿ゴールデン街「鳥立ち」。せこいドアを開けると、えっ何でこんな時間にあんたがといった店主のNくんの驚いた顔が小気味よく、やって来た甲斐を味わう。カウンターに座り酒を飲む、飲む、すでにオーバーフロー気味なところを車に揺られたせいか、酒もそうは進まなくなっている。が、せっかくここまで来たのにこれでは情けないと、無理に飲む。居合わせたゴールデン街の老舗、洗○船のママ、誰だったか忘れた数人の男と話し、酒を飲む。店主のNくんにそれじゃぁ〜な!とすっかり夜も明けて白々としたゴールデン街を後、自宅までタクシーに揺られ揺られて・・・うぅ〜〜気持ちわるぅ〜。歳のせいか吐くこともできない非力な小生。気の良い運転手に酒は心の憂さの捨て所とばかりにはけ口を求め、あぁ〜だこうだと今日一日の出来事の懺悔大会で、自宅までしゃべくりまくり。何を語ったかまるで覚えていないのが情けない・・・運転手さんブルーにしちゃってごめんなさい。

6月7日(火)

映画

【21507】

  「ミリオンダラー・ベイビー」「ザ・インタープリター」を劇場で見た。この二本の作品は現在劇場で公開中。映画ファンを自認する人も、入り口にいる人も、必見なのである。
とにかく観なさい。でなければ「えぇ〜!まだご覧になっていないのですか。うぅ〜〜ん君とは以後映画の話はご遠慮いただきたいですなぁ〜」とまでいう友人の言葉を添えておこう。小生、映画を毎月10本以上観ることをノルマにしている。できれ足繁く劇場に通いたいのだが先月の体調異変ですっかり自宅電波傍受型。現在昨日スカパー・イマジカで観た日本未公開アクション・サスペンス映画「RUN/標的にされた男」で52本目。今年はすでに6月も7日。ということはノルマはそれほどに遅れてはいない、今週に4〜5本観ておけば、OKだろう。
それにしても、今年のメーン作品であろう二本は観てしまったが、現在上映中待機中の目白押しの作品群には、心が躍る。炎のメモリアル。キングダム・オブ・ヘブン。バタフライ・エフェクト。 ホステージ。フォーガットン 。 ワンダーランド。 オペレッタ狸御殿。そして旧知の佐々部清監督作品「四日間の奇跡」。さぁ早く観ないと見落してしまう。気持ちが騒ぐ。

6月1日(火)

CTスキャン

【21501】

  なにかとざわついた5月最後の一日だった。荻窪城西病院の地下でCTスキャンを撮った。はじめての経験なので、待合いで待つ時間も長く感じられ年甲斐もなく胸がドキドキした。名を呼ばれ入室すると、アイビー系のダンディーなヒゲ男が、紋切り型の口調で着替えを渡し「その場で着替えなさい」と言う、腹の中で「このやろえらそうに」と悪態をついた。
が、なにせはじめての経験。これから何をされるのか分かったものではない。いたって病院嫌いで気が弱い小生「何処まで脱ぐのでしょうか?」と、へつらう善人口調も情けない。
「パンツとシャツは着ていて結構」と、何処までも紋切り型のアイビー男。「まったく患者の心をやっこくするってことしらねぇ〜の」と、また腹の中で悪態をつく恐怖の裏返し。
「ではよろしいですね、まず腹部を撮りますから×××が混入されているこの300ccの△■○水を飲んでください。ゆっくりで結構ですからね」。おっ以外と優しいじゃないの!
なにやら大昔にバリウムを飲んだ時と変わらぬ気配に心も落ち着いてきた。飲み干し寝かされ近未来的なドーナツ状のアーチに向かいベッドがすすんで行くだけでなんてこたぁ〜ない。ジャスト顔の上にアーチが来ても、物珍しい景色に近未来ドーナツの形状を確かめようとキョロキョロしてしまう。「ハイ!そろそろ撮りますからおちついてください、ねっ!」。
妙に、ねっ!に力がこもるのが恐ろしげ。思わず目をつぶると同時にぎゃや〜〜〜んしゃいぃ〜〜んアーチの輪のなかの光が回転し始めた。それは昔見たSF映画のなかの世界と同じだ。「ハイソレデハイキヲスッテェ〜トメテェ〜〜」宇宙からの声が聞こえた。息を止める・・・息を止める・・・息を止めるうぇ〜まだかよぉ〜撮影完了前に息を漏らしてしまった小生。「ヤバヤバヤバ!」どうしようとビクついていると。ハイそれでは撮りまぁ〜すとアイビーヒゲ男の声。なぁ〜んだよぉ〜さっきのはもしかしてリハかよぉ〜!えぐいことしやがる。 近未来兵器も、不足の行動で生きる人間の行動だけは完璧にプログラミングされてないのだ。二回目はさすがに学習。今度はしっかり息も止まり回転する光もしっかり我が眼に捉えた。「はい、終了です」の声と共にベッドがじわりと動き出した。すかさず「えらいものができたもんですねぇ〜」とアイビー技師に振ると、「CTはもともとはイギリスの考案でした。ドームを回る回転軸はどうしてもねじれが起きてしまう。このことが大きな問題点でしたが、戦車の屋根についている四方回転窓。あれをヒントに光の回転を自由できることを考え出したのが日本人でしてね・・・」。それから数分、小生は義替えもせずにアイビー技師の素敵な講釈を聞いていたのだった。部屋を出る時にはアイビー男へ尊敬のまなざしである小生だった。